シャープペンシルの芯の電球!?
6年生の「電流のはたらき」の単元では、電流が流れることにより、磁界が発生すること(電磁石)と発熱することを勉強します。そこで、発熱から電球へ話が進むときに、エジソンの話をする前にちょっとショータイムです。
(準備物)
シャープペンシルの芯、ミノムシクリップつき導線(数本)、電源装置、鉄製スタンド
(実験)
- 鉄製スタンドを2つくっつけて並べ、ミノムシクリップつき導線を2本挟んで垂らします。その時、クリップの挟む部分が、ちょうど一直線になるようにします。ここで、挟んだ物にねじれる方向にテンションがかかるようだったら、危険です。1台の鉄製スタンドで、指示棒にセロテープで導線をつけるのも可です。
- 導線を電源装置につなげます。
- 始めは、ニクロム線を挟みます。電源装置のスイッチを入れ、ニクロム線が発熱することを、ロウソクなどを使って確認します。真っ赤になるほど電圧をかけると、細いロウソクの糸まで簡単に切れてしまいます。
- 今度は、シャープペンシルの芯を挟みます。できるだけ、両端にします。
- 2V程度の弱い電流を流します。しばらくすると煙が出てきます。完全に煙が無くなるまでそのまま待ちます。
- 煙が無くなったら一気に電圧を上げます。すると、芯が真っ赤にというか、明るく輝きます。まるで、電球のフィラメントのように・・・・。
- 電圧のかけ方にもよりますが、約30秒程度で燃え尽きて切れます。この時に、ねじりの力がかかっていたら、その方向に飛びますので、要注意です。
- エジソンの竹のフィラメントの話をしましょう。ちなみに、この竹は、枚方市の北隣の京都府八幡市にある男山付近の竹(蒸し焼きにして炭素にした)を使われたとされています。
(解説)
- 竹は、一定方向の繊維が卓越しており、非常に曲げに対して強いので使われたようです。
- 切れた芯を見てみると、中央の切れた部分は細くなっています。光りながら、炭素が飛んでいった(炭素が気化するときに光る)ことがわかります。電球のタングステンも、同じです。ただし、電球の中に不活性ガスが入っているために、再びフィラメントに戻ってくるので、長い時間(標準で2000時間程度)使えるのです。
- ちなみに、豆電球もそうです。豆球のガラスをはずして乾電池をつなぐと、数分で切れてしまいます。また、車のヘッドライトの切れた電球があれば、フィラメントの表面がガサガサになっているのがわかります。
- 鉛筆の芯も電気を通すことを子どもは知りません。3年生の「電気を通す物、通さない物」では、「電気を通す物は金属」と押さえますので、鉛筆はさけます。これを入れると子どもが混乱して大変です。ですので、豆電球を使って、鉛筆に電気が流れることを始めに示した方がよいかもしれません。ちなみに、ながれにくいので、しっかり押さえること、短めの鉛筆を使うこと、場合によっては1.5V用の豆電球でも乾電池を2個にする必要がある、等に注意してやって下さい。
- ちょっとでもテンションがかかっていたら、芯が切れる瞬間に飛びますので、くれぐれも、子どもたちにはのぞき込まないように言ってからして下さい。